保有しているポジションの利益が伸びてきている時、利確するタイミングに困っていませんか?
「どこまで伸ばせるの?」
「どこまで持ち続けたらいいの?」
「そろそろ反転するのかな?」
などなど思うことはないでしょうか?
利確をする時というのは反転気配が高くなった時になるのですが、反転気配の基準を持っておく必要があります。
反転気配が高い時とは?
反転気配が高い時というのは、トレンドが崩れたときになります。
ポイント
- レートがインジケーターのラインを割ったとき
- ゴールデンクロスやデッドクロス
- トレンドラインや水平ラインを割ったとき
上記で挙げた方法すべて駆使して決済をおこなう訳ではなく、どの方法で決済を行うのかは使用するインジケーターによって変わってきます。
ではそれぞれの利確の方法について説明していきます。
レートがインジケーターのラインを割ったとき
代表的な移動平均線で説明します。
短期移動平均線の20MAと長期移動平均線の80MAを表示させた上昇トレンド相場になります。
この長期のトレンド方向へ買いポジションを持った時の利確を考える場合、赤○のポイントというのはレートが短期移動平均線(20MA)を上から下へ割っています。
移動平均線よりレートが下へ抜けるというのは、買い目線が薄れたことになります。
短期的にトレンドが終了しましたというサインです。
結果的には長期移動平均線(80MA)までレートが下げていまね。
長期目線では買い目線ですが、短期的には一時的に売り目線へと変わるため利確するポイントになります。
ずっと保有し続けたらチャートの右端まで持てるかもしれませんが、決済しても再度エントリーして買いポジションを持ってもいいわけです。
因みに
黄色○の所は利確してもいいですが、まだ保有も可能です。
その理由は、短期移動平均線(20MA)がまだ勢いよく上を向いているからです。
赤○の所というのは、短期移動平均線の勢いがなくなってきています。
勢いがなくなるということは、そろそろ決済していこうかな?という心理状態にもなります。
-
単純移動平均線(SMA)の見方や使い方
移動平均線には3つのタイプがあります。 ・単純移動平均線(SMA) ・指数平滑移動平均線 ・加重移動平均線 この3つのタイプがあります。 中でも単純移動平均線は一番有名なトレンド系指標であり、初心者が ...
続きを見る
ゴールデンクロスやデッドクロス
ゴールデンクロスやデッドクロスはエントリーのタイミングを図ることでも有名ですが、決済のタイミングを図ることにも使うことができます。
例としてMACDで説明します。
赤のラインはMACDラインで期間は12,26
青のシグナルラインは期間9で設定しています。
このMACDのエントリータイミングはゴールデンクロスやデッドクロスが有名です。
ポイント
ゴールデンクロスでエントリーすれば、デッドクロスで決済する。
デッドクロスでエントリーすれば、ゴールデンクロスで決済する。
上記のチャートではゴールデンクロスで買いエントリーをした後に、赤○のポイントでデッドクロスしています。
このクロスを確認して利確をします。
-
MACD(マックディ)の見方や使い方
MACD(マックディ)は指数平滑移動平均線(EMA)を使った分析法になります。 トレンドの開始や終了がいち早く分かることから、人気の高いテクニカル指標でもあります。
続きを見る
トレンドラインや水平ラインを割ったとき
このラインというのは手動で引くラインのことで、主にトレンドラインやレジスタンスライン、サポートラインのことを指します。
トレンドラインで説明します。
このチャートでは上昇トレンドラインが引けます。
かなり意識されていますね。
上昇トレンドラインが意識されていますので、トレンドライン付近で買いエントリーをします。
しかし赤○では上昇トレンドラインをレートが上から下へ抜けています。
この時にトレンドラインが機能しなくなったと判断して利確します。
長期的に意識されてきたトレンドラインが機能しなくなったといことがポイントです。
-
トレンドラインが示す重要な見方とは!まずは引き方ついて学ぼう
トレンドラインは相場の方向を視覚的に分かるようにするために引くラインです。 トレンドラインを正しく引くことで、トレンドの方向や勢いエントリーのタイミングが分かるようになります。 この記事ではトレンド ...
続きを見る
レジスタンスラインやサポートラインなど水平ラインの例
チャート左側ではサポートラインをレートが下に抜けています。
ここで売りエントリーを狙ったとします。
1つ目の利確ポイントの赤○で、レジスタンスラインを下から上へ抜けています。
ここで、利確として考えることができます。
理由はレジサポラインより上は買いに優位性があり、下は売りに優位性があるためです。
ですので、再度下に抜けてきたため再エントリーが可能です。
次に2つ目でもレジスタンスラインを下から上へ抜けています。
ラインは意識されれば絶大な効果を発揮するため、ラインよりレートが上にあるのか、下にあるのかで目線が変わってきます。
目線が変わるというのは決済を考えることにもなります。
-
【超重要】レジサポラインの”引き方のコツ”
こちらの記事では、水平ラインで有名はレジスタンスラインとサポートラインそしてレジサポラインついて解説しています。 レジサポラインは、レジスタンスラインとサポートラインどちらにも機能したラインで、あなた ...
続きを見る
利確ポイントの目安を立てておこう
トレードではエントリーポイントや損切りポイントを探るだけではなく、利確ポイントも予め探っておく必要があります。
狙える値幅の目標価格を把握しておくことで、損切り幅と比較して損小利大になっているのか把握します。
エントリーする時点では、レートがどこまで伸びるかわかりませんが、トレードする前から損小利大を狙えていなければ意味がありません。
ポイント
水平ラインを引く
チャネルラインを引く
直近高安値を目標にする
目標となる水平ラインを引く
過去から意識されているラインの延長上を目標にします。
過去に水平ライン(レジサポライン)として意識されたラインは未来にも影響するため、目標になりやすいです。
下降トレンドから上昇トレンドへトレンド転換したチャートです。
下降トレンドでレジサポラインを引き、上昇トレンドでも意識されて反発していることがわかります。
ただし誤解しないでください。
100%反発するわけではありません。
反発せずに抜けていくこともありますが、反発の有無を見分ける方法はないため、ライン近辺での値動きで判断するしかないです。
ですので反発すれば決済して、反発せずにラインを抜けていった場合は、次の目標となるラインを引いて予測しておくことが大切です。
もちろん反発を確認せずに、ラインに到達して決済しておくという方法もあります。
この方法で決済しているトレーダーもいるからラインで反発するわけです。
チャネルラインで目標を探る
チャネルラインはトレンドラインとセットで引けるラインで、トレンドラインでエントリーした場合はチャネルラインで決済を考えます。
トレンドラインがまだまだ機能すれば、再度トレンドラインでエントリーすればいいわけで
トレンドラインでエントリーして、チャネルラインで決済を繰り返せばいいのです。
-
チャネルラインの引き方を学び決済上手になろう
チャネルラインは波を捉えるのに有効な手段で、トレンドラインとセットで使うラインになります。 チャネルラインを使う場合は、トレンドラインが引けることが必須になりますので、トレンドラインの引き方がわからな ...
続きを見る
直近高安値を目標にする
過去に意識されたラインを引くことはせずに、直近の高安値に着目します。
売りエントリーの例です。
直近安値に水平ラインを引きました。
売りを狙ったときに、そのラインが目標になります。
買いの場合も考え方が同じで、直近の高値が目標になります。
あくまで目標なので、この目標と損切り幅を比べた場合に損切り幅の方が大きければ、トレードしない方がいいという判断もできます。
利確にもルールが必要
利確の方法について説明してきましたが、これらすべての方法を使う必要はありません。
使うインジケーターや手法により変わってきます。
ボリンジャーバンドでいうと、バンドが閉じ始めたら決済というやり方もあります。
決済の方法はいくつかありますが、ではどの方法がいいの?というのはなく、手法やトレードスタイルに合わせて、あなた自身がルール化して決めていく必要があります。
1からルールや手法など構築するには、使用するインジケーターや設定で決済方法が変わってくるため、膨大な検証時間が必要ですが、この時間を省きたい方はプロの手法を真似る方法があります。
-
教材一覧
こちらは私がオススメする教材の一覧です。 トレードで勝つには、プロの手法をもとに自身のスタイルに合わせていった方が早いです。 プロの手法は様々ですので、自分に合っていそうな手法や、すでに何かしらの手法 ...
続きを見る
トレンドはいつまで続くかわからない
まずどの方法にも言えることなのですが、トレンドはいつまで続くかわからないということを理解しておく必要があります。
多くのトレーダーや各国の金融機関がいろんな思惑で資金を投入しています。
相場はコンピュータが動かしているわけではなく人が動かしているため、あなたのPCの向こう側にいる人の行動を読み取れるはずがありません。
そのため、利確するための基準が必要なのです。
また入り直せばいいという考え方
決済してもその後にまだまだ伸びてしまうことがあります。
決済しなかったらよかった
なんて思わず、再エントリーという考え方も持つようにしましょう。
仮に再エントリーできなくても、チャンスはまたきます。
上昇トレンド相場の例ですが、2カ所の黄色エリアではほぼ1日かけて押し目を作っています。
まだまだ上昇すると信じてポジションを持ち続けるより、一度決済をして上昇方向へ転換した後にエントリーすることで、1日下げ続ける相場に耐える必要がなくなります。
トレールをする方法も考えよう
日中は仕事でチャートを眺めている時間がないという人は、トレールをして決済をする方法もあります。
トレールというのは損切りラインの引き上げのことです。
利益が伸びれば、損切りラインをそのままにする必要はありません。
せっかく伸びているのですから、損切りにするともったいないです。
そこでトレールをしていきます。
先ほどのトレンドラインでのチャートで、仮に黄色○でエントリーしたとします。
この時は赤の水平ライン付近が損切りポイントになります。
その後、トレンドラインで反発して利益が伸びていきますが、損切りラインが初期の場所では、万が一暴落がおきた場合に伸びていた利益がマイナスに転じることになるかもしれません。
暴落のせいで一気に損切りになるのはもったいないですよね。
初期に設定した損切りラインを利益が出ればずらしていくことで、利益がマイナスや0になることを防ぐことができます。
このトレールは手動で行うため、仕事中でもチャートを見る必要がありますが、トイレ休憩を利用して、ちらっとスマホで確認してトレールしておくことをおすすめします。
利確の注文を入れる方法
利確の方法は指値注文と逆指値注文の2つがあります。
指値注文や逆指値注文を入れておくことで、保有ポジションの決済を自動でしてくれます。
この注文を入れておけば、就寝中や仕事中でも放置しておくことができるため入れておいた方が良いです。
指値注文で決済をする
指値決済は指定した価格に到達して決済をします。
ポイント
買いポジションならエントリー値より高値で決済
売りポジションならエントリー値より安値で決済
この指値決済はローソク足が到達する必要があるため、その価格までローソク足が届かなければ決済になりません。
届かずに反転してしまった場合とかですね。
ですので、指値注文をいれているだけでは100%利確できるというわけではないため、逆指値注文も合わせて入れておくことをおすすめします。
逆指値注文で決済する方法
逆指値は指定した価格まで戻ってきた場合に決済します。
ポイント
買いポジションならエントリー値より安値で決済
売りポジションならエントリー値より高値で決済
エントリー時には損切り設定で必ず必要となる注文になります。
ただし利益が伸びればトレールすることで確実に利確ができるため、指値注文だけに頼らず、逆指値によるトレールも合わせて行うといいと思います。
-
トレードで取引を行う時の注文方法
トレードを行うときはAsk(ロング)かBid(ショート)エントリーかどちらかを上位足の流れから、下位足でタイミングを見て注文します。 注文の方法には、クイックトレード(成り行き)やチャートを見ることが ...
続きを見る
まとめ
利益の伸ばし方と、利確の方法について説明しました。
トレードは損切りも利確もルールが必要であり、そのルールは自身のトレードスタイルに合わせていく必要があります。
まだまだ伸ばせるのではないか?ではなく
「クロスしたから決済しよう」
「ラインを抜けたから決済しよう」
など、願望ではなく「こうなったら決済」というふうにルールを決めてトレードを行うようにしていきましょう。