上昇トレンドや下降トレンド中でも、一時的な反転は必ずあります。
今回紹介するフラッグ型はこの一時的な反転である「押し目」の代表的な形となり、トレンドフォローを狙うには絶好的なチャンスになります。
フラッグ型とは?
フラッグ型には2つあり、上昇トレンドや下降トレンドなどトレンド中に起こる一時的な押し目・戻り目になります。
ポイント
・上昇トレンド中では一時的な下降トレンド(押し目)を作る上昇フラッグ
・下降トレンド中では一時的な上昇トレンド(戻り目)を作る下降フラッグ
基本的な形になります。
ややこしいかもしれませんが
・上昇トレンド中にできるのが上昇フラッグ
・下降トレンド中にできるのが下降フラッグ
になります。
チャートでもお見せします。
上昇トレンドのチャートで、2カ所の上昇フラッグができています。
上昇フラッグは上昇トレンドの中で、一時的に下降ダウ(下降トレンド)になっており、チャネルラインが引けることが特徴です。
下降トレンドのチャートで、下降フラッグになっています。
下降フラッグは下降トレンド野中で、一時的に上昇ダウ(上昇トレンド)になっており、こちらもチャネルラインが引けます。
この上昇フラッグや下降フラッグは、ポジションを持ち続け、利益を増やしてきたトレーダー達が決済注文を入れることによりできます。
メモ
買いポジションを保有時の決済は売り注文
売りポジションを保有時の決済は買い注文となる
それに乗じて下位足ではトレンドになるため、新規注文を入れてトレードをするトレーダーも現れます。
フラッグ型をラインで引くときのコツ
フラッグ型を引くときは必ず最低でも3点のポイントが必要になります。
ポイント
・上昇フラッグの場合は2点の高値と1点の安値で引く
・下降フラッグの場合は2点の安値と1点の高値で引く
上昇フラッグの場合
黄○の高値2カ所と安値1カ所でチャネルラインを引くことができます。
この3カ所のポイントができて、フラッグを引くことができるため、それまでは待つことになります。
下降フラッグの場合も同様です。
安値2カ所と高値1カ所で引くことができます
上昇フラッグや下降フラッグはトレンド中にできる一時的な押し目や戻り目なため、トレンド継続中だと判断できなければいけません。
その方法はインジケーターやライン引きを使ったテクニカル分析が必要になります。
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フラッグ型でのテクニカル分析法
チャートパターンのすべてに言えますが、チャートパターンだけでの判断は危険です。
そこで視覚的に狙えるのか判断するため、インジケーターを使いテクニカル分析を行います。
代表的な移動平均線を表示させてみます。
移動平均線を3本表示させてみました。
上昇のパーフェクトオーダーにもなっており、長期的な上昇トレンドが期待できる場面です。
1つ目の上昇フラッグでは、短期(紫)の移動平均線が下向きになっています。
2つ目では中期(青)の移動平均線までが下向きになっています。
中期(青)移動平均線まで下向きなので、少し大きめの上昇フラッグになっていますが、最終的に長期(赤)のトレンドに沿って上昇しています。
下降トレンドも同じように下降パーフェクトオーダーとなっており、下降トレンドの中で下降フラッグができています。
中期(青)の移動平均線が上向きまでいかないですが、ほぼ横ばいになっており少し大きめの下降フラッグとなり、長期(赤)のトレンド方向へ動いています。
上昇フラッグや下降フラッグはインジケーターを使ったり、ラインを引いて大きな流れを視覚的にわかるようにする事で、現在のチャートがどのような状況なのか判断することができ、どこでトレードをすべきか作戦を練ることも可能になります。
フラッグ型での狙い方
フラッグ型でエントリーを考える場合は、まずフラッグ型が引けることが必要ですが、フラッグが引けた後の狙い方について解説します。
フラッグ型での狙い方では大きくは2つ
①反発ライン際でのトレード
②トレンドラインブレイク後のトレード
この2つになります。
反発ライン際でのトレード
これはやや逆張り気味にはなりますが、チャネルラインを引くことができれば、反発するエリアの予想ができます。
上昇フラッグの場合は、安値で2カ所目以降のポイントで狙うことができます。
ラインにタッチしてエントリーする方法もありますが、もう少し安全な方法としては、反転を確認してエントリーする方法もあります。
もう少し詳細に図示すると
ライン付近でダブルボトムなど天底圏でみられるチャートパターンを確認してからエントリーするというのも1つの方法になります。
チャートでは
上昇フラッグの場合は、黄○の安値ポイント付近で狙うことができます。
右側の大きめの上昇フラッグでは、ダブルボトムが確認でき、ネックラインを引くことができます。
下降フラッグの場合も同様に
2カ所目以降の高値ポイントでエントリーを狙うことができます。
下降フラッグの場合も、ダブルトップなど天井圏でみることができるチャートパターンを確認してからエントリーする方法もあります。
チャートでは
黄○でエントリーする事ができますが、先ほどの図のようなダブルトップにはなっていないため、見逃してエントリーできない場合があります。
その場合は②の方法であるトレンドラインブレイク後のトレードに移行するという手もあります。
トレンドラインブレイク後のトレード
ブレイクを狙う場合はチャネルラインを引く必要はなく、トレンドラインだけ引くことができれば狙うことができます。
そして狙うタイミングは
①ブレイクした時
②リターンムーブ(押し目・戻り目)の時
となります。
①はトレンドラインを抜けた(ブレイク)した時にエントリーする方法です。
少しだけ抜けてヒゲをつくって戻ることがあるため、ダマシにあうことがあります。
②は抜けた後に戻ってきたところを狙うのですが、戻らずに伸びていくこともあります。
この戻りはラインまで戻ってくる場合もあれば、ラインより少し大きめに戻ってくる場合もあるので、ここでも反転の形(ダブルトップやダブルボトムなど)を確認してからエントリーする方が比較的安全です。
まとめ
フラッグ型について紹介しました。
上昇フラッグは上昇トレンド中におきる押し目であり、下降フラッグは下降トレンド中におきる戻り目になります。
フラッグ型を認識できれば、どこで狙えばいいのか視覚的にわかりますし、それまで無駄なトレードをしなくて済みます。
ポジポジ病の防止にも繋がります。
ただし、フラッグ型を認識できるまでは時間がかかるため、ぜひともインジケーターやその他ラインと組み合わせて使うようにしましょう。