チャートの値動きには、似たような形がいくつか存在します。
チャートパターンを知っておくことで、トレードをするときに入るポイントも明確になりやすく、さらには注文が集中しやすいポイントも明確になりやすくなります。
ただ、このチャートパターンはラインを引くことで視覚的にわかりやすくなりますので、ライン引きの技術も必要になってきます。
ぜひライン引きの練習も合わせてチャートパターンを探してみましょう。
チャートパターンとは?
相場にはチャートパターンと言われる「形」が存在します。
このチャートパターンには複数の種類がありますが、大きく2つのタイプに分かれます。
2つのパターン
・トレンド反転のパターン
・トレンド継続のパターン
チャートパターンが意識されていることが分かれば、エントリー、損切りや利確など 作戦も立てやすいです。
過去チャートで見ると、当てはまるチャートパターンがあるので、ラインを引いてみてどのパターンが当てはまっているのか、そしてトレードするならどこで出来そうか?
検証してみるのもいいでしょう。
トレンド反転のパターン
トレンド反転のパターンは、すべてのチャートパターンの中で一番知っておく必要がある形です。
反転のチャートパターンは天井圏・天底圏で大きく2種類に分かれます。
天井圏でのチャートパターン
・ダブルトップ(Wトップ)
・三尊(ヘッドアンドショルダー)
天底圏でのチャートパターン
・ダブルボトム(Wボトム)
・逆三尊(ヘッドアンドショルダーズボトム)
これら天井圏・天底圏で見ることができるチャートパターンでは、ネックラインが引けます。
このラインを抜けることで、トレンドが終了したと判断して、決済したり、トレンド反転と判断して、新規注文を入れるトレーダーもでてきます。
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ネックラインには重要な意味がある!引き方やトレードに生かすコツ
ネックラインはトレンド終了時に引けるラインで、利益を増やしてきたトレーダーが決済を考えたり、トレンド転換したと判断して新規でポジションを持つことを考える重要なラインになります。
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トレンド継続のパターン
トレンド継続のチャートパターンは、保ち合い相場とも呼ばれる形になります。
この保ち合いのチャートパターンはいろいろあり、フラッグ、ペナント、ボックスなど様々あります。
フラッグパターンの形
トレンド形成時の押し目(下位足では反転トレンド)ができている状態です。
チャネルラインで引けることが多く、反転トレンドの勢いがなくなれば、上位足のトレンド方向へ勢いが増す傾向にあります。
ペナントパターンの形
買っていこうとするトレーダーと売っていこうとするトレーダーが多く、徐々の値動きが収束して、様子見相場になっていく形です。
ラインを抜けた方向へ勢いよく伸びていく傾向があります。
ボックス相場の形
いわゆるレンジ相場の代表的な形です。
買いと売りが拮抗(きっこう)している形になり、こちらもラインを抜けた場合は大きく伸びる傾向になります。
チャートパターンから相場心理を考えよう
ダブルトップなどの天井圏でできるチャートパターンや、押し目など一時的な保ち合いでできるチャートパターンのときには、どのような相場心理が働いているのか考えていく必要があります。
その考え方をしっかり持っておくことで、レートがどのように動いたら狙っていけるのか?あるいは狙ってはいけないのかが分かってきます。
下記に天井圏でのチャートパターンと保ち合い時のチャートパターンで解説します。
天井圏でのチャートパターン時の相場心理
天井圏でのチャートパターンでは、高値を抜けて上昇するのか、安値を割って下げてくるのかが重要になります。
これはダブルトップになるかならないかという状況です。
左側で買いポジションを保有してきた方は、増えてきた利益をどこで決済するのかを考えます。
図の上の青矢印のように高値を更新してきた場合は、決済する理由がないため、保有し続けます。
ですが、ネックラインを抜けて、安値を切り下げてきた場合はトレンドが終了した可能性が出てくるため、ここでは決済を考えます。
さらにここでトレンド反転だと判断すれば、売り注文を入れてくるトレーダーも出てくるでしょう。
ダブルボトムなどの安値圏でも同じ考え方ができます。
保ち合いでの相場心理
保ち合い相場は難しい相場と言われています。
その理由は方向感がないためです。
これは上昇ボックス相場の様子ですが、トレンド方向に買っていこうとするトレーダーと、高値付近で売っていきたいとするトレーダーによる拮抗状態になっているためです。
この場合は高値ラインを抜ければ、トレンド継続と判断され更に伸びていく傾向ですが、安値ラインを抜けた場合は、トレンド終了を考えて決済をするトレーダーがでてきます。
そして同じようにトレンド反転したと判断するトレーダーも出てくる可能性もあり、レートがどちらに抜けるか「待った方が安全」ということになります。
チャートパターンの相場分析での注意点
チャートパターンは早い段階で判断できるものではありません。
この段階のときに、ダブルトップとなるのか、ボックス相場となるのか分からないためです。
ですので、ダブルトップになると思い込むのではなく、ラインを抜けた後の動きを予想することが大事になってきます。
まとめ
チャートパターンは反転やトレンド継続など、いろんな場面で見ることができます。
ここで重要なのがライン引きになるため、過去チャートを使ってラインを引いてみる練習が必要になります。
そしてラインを使ってトレードをする場合は、ラインで反発するのか、反発せずに抜けるのかが重要になってきます。
まずは過去チャートを使って、チャートパターンを見つけてみましょう。