FXトレードは平日24時間いつでもできるのですが、忙しいサラリーマンにとってはチャートを見る時間は限られていることが多いはず。
仕事が終わって帰宅しても、やることがあったりしてFXに使える時間が1時間もない人もいるでしょう。
チャートをずっと見なくては稼ぐことができないと思われがちですが、そうではありません。
その理由を解説していきます。
チャートをずっと「見ている」必要あるの?
結論を言いますと別にチャートをずっと見ている必要はないです。
プロトレーダーでもチャートを数分確認して注文入れては放置したり、ポジションを持ったあとに少し値動きを確認して問題なければ放置したりするなど、ずっとチャートを眺めている人はいないもの。
ただスキャルピングは数分で決済してトレード回数も多いためずっと眺めている人が多いですが、デイトレやスイングトレーダーは注文いれて放置する方が多いです。
あるいは注文もいれずにチャートを閉じています。
なぜ注文をいれて放置するのか?
注文もいれずにチャートを閉じてしまうのか?
説明していきます。
注文の種類
FXトレードは買いか売りの注文を入れて取引をします。
注文の種類
・成行き注文(即時注文)
・指値注文
・逆指値注文
・OCO注文
・IFD注文
・IFO注文
成行き注文以外は予約注文になります。
買いたいあるいは売りたい価格に到達すれば自動でエントリーして、決済まで行えるようにもできます。
IFO注文がエントリーから決済(損切りや利確)までできる注文方法です。
この注文を駆使すれば、チャートを見ることができない時間帯でも自動でトレードすることができます。
注文の種類に関してはこちらの記事でも書いていますのでよければお読みください。
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トレードで取引を行う時の注文方法
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この注文方法を使ってトレードするプロトレーダーもいらっしゃいます。
そのため1日にチャートを見る時間が1時間もないトレーダーもいるぐらいです。
時間足チャートの特徴
FXトレードではチャートの各時間足を見てトレードしていきます。
これはチャートのローソク足ですが、1時間足のチャートであれば1時間に1個ローソク足ができます。
これが4時間足であれば4時間に1個できるわけですが、1時間足でトレードできる相場環境でなければ、少なくても1時間以上はトレードできない相場環境が続きます。
デイトレであればトレードをしないと判断してチャートを見るのをやめるのです。
そろそろトレードできそうだと判断すれば1時間後にチャートをみたりします。
トレードできないのであれば、見ていても仕方がないと判断してチャートを見ないようにすることでポジポジ病を防ぎます。
たまに「見る」方が良い理由
先ほどにも述べましたが、1時間足であれば1時間に1個ローソク足ができるのですが
じゃあ1時間に1回チャートを見る必要があるのか?
そう思うかもしれません。
チャンスを逃しても次のチャンスを狙えばいいという考えも大事なのですが、1時間足のチャートでもトレンドが始めまるときや、押し目を作るときでも数時間から数日は猶予があることが多いです。
それに予約注文もあるため、その注文を用いればチャートを見ていなくてもいいわけです。
むしろチャートをずっと見ている人は明確な目的があればいいのですが、負けているトレーダーの多くは「トレードしたい」という欲望でチャートを見ていることが多いです。
ポイント
チャンスがなければ見ないようにする。
チャンスを逃したら次のチャンスを狙う。
予約注文を使用する
チャートをずっと見ているとトレードしたくなる欲望が出てきてしまい、無駄なトレードでお金を失うことにもなるため、チャートを見ない努力も必要になります。
利益が伸び始めたら建値決済できるようにしよう
ここからは注文を入れ、ポジションを持ってからの話になります。
せっかく利益が出ていたのに、チャートを見ていないときに相場が急落や急騰した場合に、損切りに合わないようにするため建値決済できるようにしておきます。
建値決済とは
買いあるいは売り注文を入れたが、目論見通りの動きをせずに損切りになってしまいそうだと判断した場合に、ポジションを持った価格(エントリー値)で決済をすること。
建値決済は損切りをせずに逃げる方法で、判断を誤ってポジションを持ってしまったり、チャートを見ていないときに相場の急落や急騰を想定して、損失を防ぐために建値に決済注文を入れておきます。
エントリーしてポジションを持つときは損切り注文(逆指値注文)を入れなくてはいけません。
これは必須なのですが、利益を最大限伸ばすためには数十分~数日間ポジションを保有し続ける必要があります。
しかし利益が出ていても急落して、気がつけば損切りになっていたということもあるわけです。
こういうイメージなのですが、買いポジションを持ったあとに利益が伸びています。
それが別の要因で急落して損切りになるというのは非常にもったいないです。
ある程度利益が出たら損切り(逆指値注文)を建値に持っていくことで、最悪損切りになることを防ぎます。
建値へ移動させるタイミング
建値に決済注文を移動させるとき「タイミング」が重要になってきます。
なぜならレンジ相場になれば、建値決済が頻発する可能性が高いからです。
建値決済になったあとに伸びていった。
なんてことが出てきます。
トレーダーにより
20pips利益がでたら・・・
30pips利益がでたら・・・
などタイミングが違ってきますが、どちらも正解というわけでもありません。
タイミングとしては根拠がないためです。
本来ベストなタイミングは高値更新(買いポジションの場合)したときに、建値へ損切り(逆指値注文)を移動させた方が、建値決済後に伸びていくといったことを防ぐことができます。
黄色○付近で買いポジションを持ったあとに利益が伸びて、直近高値を超えました。
ここで高値更新したため、損切り(逆指値注文)を建値へ移動させることができます。
売りポジションの場合は安値を更新したタイミングになります。
チャートから目を離すことができない?
結局のところ、建値決済できるようにしなければチャートから目が離せないのではないか?
そんなことを思うかもしれませんが、ポジションを持つと超えられては困るところに損切り設定をするため、チャートに張付いていても損切りするポイントは変わりません。
チャートを見ていても仕方がないわけですね。
損切り設定すらしていないというのは論外ですが、チャートに張付いて少しでも損失がでていればすぐに損切りするといった、損切り貧乏になってしまう可能性もでてきます。
建値決済は利益伸びているときの急反発や、相場分析の見落とし、判断の誤りに気づき損失を防ぐために建値決済をします。
そのため少しでも利益方向へ動けば建値決済できるようにするわけではありません。
利益を最大限伸ばす「トレール注文」の活用
損切り設定の逆指値注文の中にはトレール注文というものがあります。
トレール注文は予め決めておいた値幅を維持しながら上昇(買いポジションの場合)していきます。
マイナス方向に動いた場合は動きません。
買いエントリーしたあとにレートが伸びた場合、設定しておいた値幅を維持しながら損切り値が移動します。
途中、レートが下がった場合、損切り値は移動せずに再度レートが上昇した場合は、設定した値幅を維持しながら再度上昇します。
最終的にレートが下がり損切り値に到達すれば決済になります。
万が一、エントリー後に上昇せずに下がってしまった場合はそのまま損切りになります。
これは売りポジションでも同じ考え方で、下がり続ければ損切り値は移動します。
このトレール注文は自動で行われる注文方法ですが、手動でもできます。
黄色○で買いポジションを持ったとします。
その後、高値を超えて上昇しました。(黄色水平ライン①のポイント)
ここで損切り値を建値に移動させます。
次に2箇所目の高値(黄色水平ライン②のポイント)を超えてきました。
ここで損切り値を直近安値の下へ移動させることができます。
これが1時間足であれば1日は放置できる状態で、時折チャートを見るレベルで済みます。
念のためチャートでも見てみましょう。
1時間足のチャートです。
最後の赤の水平ラインはネックラインで、決済すべきポイントになりますが、このトレードでもエントリーから決済まで3日は経っています。
1時間足のトレンドに乗ることができればスイングレベルでポジションを持ち続けることができるため、チャートを見続けていてもしんどいだけで、たまに見る程度でいいわけです。
まとめ
プロトレーダーでも、1日自由な時間があっても数十分から数時間程度しかチャートをみない理由が
・チャンス相場ではないから
・予約注文を使うから
・まだまだ伸びる相場だから(ポジション保有時)
これが主な理由で、明かにチャンス相場ではないのにチャートを眺めていてもすぐにチャンスはやってきません。
むしろ、ちょっとした値動きに翻弄されて無駄なトレードが増えるだけです。
ポジポジ病というやつですね。
チャートは時折見て、チャンスであれば予測を立てて注文を入れる。
損切り(逆指値注文)は必ず入れて、最初は動かさず利益が伸びればトレールするようにしていきましょう。