パーフェクトオーダーはトレンドフォローを狙うためには有効的な状態を表します。
大きなトレンド相場ではパーフェクトオーダーになっていることが多いため、パーフェクトオーダーを確認してから、トレンドフォローでトレードすることでリスクを小さくして、大きな利益を稼ぐことが可能になります。
今回はトレードにかなり有効なパーフェクトオーダーについて説明します。
パーフェクトオーダーとは?
パーフェクトオーダーは移動平均線などのインジケーターを使い、トレンドの強い状態を表します。
SMAやEMAなどの移動平均線(短期・中期・長期の各期間)が同じ方向を向いている状態であるため、上昇パーフェクトオーダーになっていれば短期・中期・長期期間でトレードされている人が買い注文で利益を出していることになります。
メモ
パーフェクトオーダーは期間別の3本の移動平均線(短期・中期・長期の各期間)を表示させて使うことが多いですが、3本以上あれば5本でも構いません。
上昇パーフェクトオーダーなら買い狙いとなるわけですが、ただ単純に見るところは方向だけではありません。
パーフェクトオーダーの見るべきポイント
複数本の移動平均線の方向
短期移動平均線から長期移動平均線の並び
移動平均線とローソク足の位置関係
複数本の移動平均線の方向
単純移動平均線(SMA)の短期(紫)の20期間、中期(青)の80期間、長期(赤)の480期間で設定しています。
短期、中期、長期の3本の移動平均線が上向きで同じ方向を向いて上昇パーフェクトオーダーになっています。
この区間は長期的な上昇トレンド相場になっており、買いで狙っていきたい相場になります。
これは下降トレンド相場になります。
下降パーフェクトオーダーが完成してからは、かなり勢いよく下降トレンドとなって下げています。
なぜここまで大きなトレンドを作るのか?というと、短期、中期、長期の各期間でトレーダーの目線が同じだからです。
意見の一致という感じですかね。
そのため、パーフェクトオーダーができあがったことを確認してからトレンドフォローを狙っていくというのもトレードの戦略として役立ちます。
短期から長期の並び
パーフェクトオーダーができる時、必ず短期から動き始め、短期⇒中期⇒長期という順に短い期間から並んでいきます。
黄色エリアでは期間の短い紫の移動平均線から早く反応して、その後パーフェクトオーダーとなっています。
長期移動平均線の下に中期や短期の移動平均線がいる場合に、いきなり上昇パーフェクトオーダーになることはありません。
逆に長期の上に中期や短期の移動平均線がいる場合に、いきなり下降パーフェクトオーダーになることはないです。
上のチャートの左側(水色▢エリア)でローソク足が上昇していますが、移動平均線が上から長期・中期・短期と並んでいるため、ここでいきなり上昇パーフェクトオーダーになることはなく、少なくても中期移動平均線が長期移動平均線より上に来てくれないと安心できません。
因みに下降パーフェクトオーダーの並びになっていますが、長期と中期の方向が横向きになってきて下降トレンドも終了間際であるため、売りで狙ってはいけません。
移動平均線とローソク足の位置関係
ローソク足との位置関係を見るときはエントリーするタイミングを図るときになります。
上昇パーフェクトオーダーになっている時、どこで買いエントリーしてもいいわけではありません。
押し目を待つ必要があります。
売りの場合も戻りを待つ必要があります。
移動平均線を使ったエントリーのタイミングは下記記事でも詳しく解説していますので、こちらも参考に読んでいただけると嬉しいです。
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単純移動平均線(SMA)の見方や使い方
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パーフェクトオーダーと時間足の関係
パーフェクトオーダーは長期から同じ方向に向いている状態のことでした。
それはある時間軸で、上の時間足とさらに上の時間足も同じ方向を向いているとも言えます。
この1時間足のチャートに表示させている移動平均線は1時間足、4時間足、日足の移動平均線の各20期間になります。
▢で囲っているところは、1時間足での範囲ですが、1時間足、4時間足、日足に移動平均線の20期間を表示させています。
この4時間足の20期間と日足の20期間を1時間足に表示させたのが何度もお見せしているこのチャートになります。
この計算方法は簡単で20期間を基準に
4時間足は1時間足の4倍 20期間×4=80期間
日足は1時間足の24倍 20期間×24=480期間
このように計算しています。
もし16時間足も表示させたければ、20期間×16=320期間となりまし、基準を10期間になれば、10期間×4=40期間、10期間×24=240期間という感じになります。
これはどの時間足を見るかによって変わってきますので、検証して調整してみることが必要です。
パーフェクトオーダーのラインは何本表示がいいか
先ほどの述べたようにパーフェクトオーダーは移動平均線3本以上必要ですが、5本でも構いません。
問題は期間設定になります。
例え5本でも20、21、22,23,24期間の5本表示させてもあまり意味がありません。
期間が狭いと短期的なトレンドはわかっても、長期的なトレンドがわからないためです。
移動平均線を3本使った例
先ほどのチャートの設定では短期(紫)の20期間、中期(青)の80期間、長期(赤)の480期間の3本の移動平均線を表示させていました。
この設定はあくまで例ではあるのですが、あまりにも近い期間を並べるとトレンド継続するのか、終了するのか判断に迷いやすくなります。
これは短期(紫)の20期間、中期(青)の30期間、長期(赤)の40期間に設定を変えて表示させてみました。
▢内では3本とも勢いがなくなってきており、決済を考える場面でもあります。
しかし、1つ目のチャートでは中期(80期間)の移動平均線で跳ねて上昇トレンド継続しています。
パーフェクトオーダーはある程度離れた期間の移動平均線で確認できた方が、長い目線でわかりやすくなります。
移動平均線を5本使った例
移動平均線を5本にすることで、よりトレンド方向に対してより明確にわかりやすくなります。
ダマシ回避にもなります。
黄色の160期間と白色の320期間を追加しました。
上昇パーフェクトオーダーになっている相場で、狙う方向を間違いにくいかと思います。
黄色エリアでは3本表示だった場合は短期20期間と中期80期間が下げているため、トレンド転換なのか継続なのかわかりにくいですが、黄色の160期間と白色の320期間、赤色の480期間が上昇しているため、まだ上昇トレンドが終わる気配このチャートから感じられません。
しかしこのチャートではどうでしょう。
上昇パーフェクトオーダーになっており、再度買いエントリーしようか迷う場面。
しかしローソク足が黄色160期間の移動平均線より下へ抜けており、黄色エリアでは白色320期間まで抜いていきました。
残りは赤色480期間ですが、すでに紫色20期間・水色80期間・黄色160期間による下降パーフェクトオーダーになっています。
もう買いで狙ってはいけないことがわかります。
20期間、80期間、240期間の3本表示で使う方法もありますが、80期間~240期間の間での勢いがわかりにくいため、移動平均線を追加してわかりやすくする方法もあります。
何本の移動平均線を表示させればいいの?
あまりにも長い期間を表示させていてもなかなか方向は変わらないため、トレードに活かせるか否かは考えていく必要がありますし、今回は1時間を基準に考えました。
しかし中には5分足でトレードされる方もいらっしゃいます。
5分足の基準を20期間として、15分足、1時間足、4時間足、日足を表示させる場合
15分足は60期間
1時間足は240期間
4時間足は960期間
日足は5760期間になってしまいます。
どこまでの方向が知りたいか?
4時間足までなら4本の移動平均線になりますし、1時間まででいいのなら3本になります。
あるいは各時間軸の20期間を表示させることはせずによく使われる25期間、75期間、200期間の3本を表示させてトレードする方法もあります。
どれが正解とか不正解とかはありませんし、どの設定でも稼ぎやすい場面や稼ぎにくい場面があります。
こればかりは「あなた自身」がデモトレードやトレーニングツールを使って検証してみるしかありません。
RCIを使った例
RCIも短期・中期・長期ラインを使ったオシレーター系インジケーターになるのですが、トレンド系に似た性質を持っています。
そのため同じようにパーフェクトオーダーの確認もできます。
RCIで短期(紫)の10期間、中期(青)の40期間、長期(赤)の240期間を表示させてみました。
この期間設定自体は適当なので参考までに。
下降パーフェクトオーダーのとき、RCIも短期から順に下降していきます。
RCIは基本的に3本使用ですが、MT4でなら5本使用も可能です。
同じチャートに黄色の80期間と白色の160期間を追加しました。
240期間の長期ラインが動いてくるには時間がかかりますが、間の期間を表示させることでトレンドの強さを予測することができます。
ラインは多くなればなるほど、ごちゃごちゃして見にくくなるデメリットがあるため、目的を持たせて表示させることが大切です。
パーフェクトオーダーを使った手法
パーフェクトオーダーを狙う場合、パーフェクトオーダーができる前とパーフェクトオーダーができた後に別れます。
最初に述べましたパーフェクトオーダーの見るべきポイントを思い出してください。
複数本の移動平均線の方向
短期移動平均線から長期移動平均線の並び
移動平均線とローソク足の位置関係
この3つを意識していれば、パーフェクトオーダーになる前からパーフェクトオーダーができあがった後まで狙うことが可能です。
パーフェクトオーダーになる前の狙い方
この上昇パーフェクトオーダーで解説します。
パーフェクトオーダーになるためには3本の移動平均線が同じ方向を向いていかないといけません。
ということは、少なくても長期ラインは水平気味でなくてはいけません。
理由は反応が遅いからです。
次に並びです。
何度も言いましたが、上昇パーフェクトオーダーの場合は短期から順に上昇していきます。
ですので、中期や長期の位置関係も見ておかなければいけません。
そしてローソク足の位置が移動平均線より上か下かで変わってきます。
ローソク足が移動平均線より下にいる場合、移動平均線が上を向いていくことはありません。
下にいる場合は、移動平均線より上にきて更に上昇していく必要があります。
長期的にレンジ相場である場合は、レンジブレイクしていかないといけません。
理由はレンジ内の値動きでは、短期は反応するでしょうが中期や長期は反応しないからです。
期間の設定値により変わってきます。
今回の場合はレンジブレイクを狙うことで、トレンドの入口から入ることが可能になります。
パーフェクトオーダーがどうなれば発生するのか、各ラインとローソク足の位置関係からどう狙っていけばいいのか予測しておくことが重要です。
パーフェクトオーダー確認後の狙い方
パーフェクトオーダーができてしまった後は押し目や戻りを待ちます。
押し目や戻りはどこにあたるのか?
それはローソク足が一度反転して移動平均線を割ってきてくれたとこになります。
黄色エリアのポイントでローソク足が移動平均線の下まで下げてきています。
このローソク足が移動平均線より下まで下げてきている状態が押し目になります。
1つ目のポイントでは中期移動平均線も抜けているため、深い押し目になっています。
その後ダブルボトムとなって上昇しており、短期と中期のゴールデンクロスにもなっています。
ここで買いポジションを持つことで、大きく利益を伸ばすことができますね。
短期移動平均線が上昇しているため、狙っていきたいポイントです。
2つ目と3つ目のエリアでは、ローソク足が短期移動平均線だけ抜けています。
少し浅い押し目ですが、中期移動平均線に支えられて短期移動平均線より上へ抜けています。
このポイントでも狙うことは可能です。
この押し目を作るというのが大切で、ローソク足が伸びている状態ではいつ反転するのかわかりません。
メモ
移動平均線より離れてローソク足が伸びている状態では、利益を伸ばしているトレーダーによる決済注文が、いつ入ってくるのかわからない。
上昇相場の場合の決済は売り注文になるため、ローソク足が下がってくる。
そのため移動平均線付近まで下がってくるのを待つ必要があります。
下降相場の場合は逆になり、移動平均線まで上がってくるのを待ちます。
まとめ
パーフェクトオーダーはトレンドフォローを狙うには有効な状態です。
移動平均線の並びや方向からトレードできる状況なのか判断して、ローソク足の位置でエントリーできるのか考える必要があります。
ローソク足の動きだけで判断するのではなく、移動平均線やその他のインジケーターの並びや方向を意識しながらトレードするようにしましょう。